この地域でマオリ語イマージョン (マオリ語だけで全てを教える) 教育を行うカワカワ・マイ・タフィティを訪問。ここにはコーハンガ・レオ保育園(3−4歳)に16名、クラ・カウパパ・マオリ小学校(5−12歳)に100名、ファレ・クラ高校(13--18歳)に40名が学んでいる。
この学校は、比較的新しく、10年前にできた。いわゆる英語で西洋的な内容や価値観を教える主流学校は100年以上前からあるが、保護者や地域住民がマオリ語やマオリの世界観を教えるように促しても変わらなかった。そこで当時の保護者であり現在この学校の校長を務めるキャンベルさんや教員のマケレさんら4人は、2002年からマラエ(写真左)に子どもたちを集めて、地元の人のサポートを受けてマオリ語イマージョン教育を行った。当時は教育省からのサポートもなく、自分たちでお金を持ち寄り、教材や黒板などを知り合いや他校からもらっての、正に草の根の学び舎であった。
この学校は、比較的新しく、10年前にできた。いわゆる英語で西洋的な内容や価値観を教える主流学校は100年以上前からあるが、保護者や地域住民がマオリ語やマオリの世界観を教えるように促しても変わらなかった。そこで当時の保護者であり現在この学校の校長を務めるキャンベルさんや教員のマケレさんら4人は、2002年からマラエ(写真左)に子どもたちを集めて、地元の人のサポートを受けてマオリ語イマージョン教育を行った。当時は教育省からのサポートもなく、自分たちでお金を持ち寄り、教材や黒板などを知り合いや他校からもらっての、正に草の根の学び舎であった。
始めた頃は地元の中でも賛成の人ばかりではなく、様子を窺ってる人も多かった。2002年には12名、2003年には27名、2004人には50名と子どもたちの数が増えた。より多くの子どもたちを教えてほしいと、地元住民から、廃校になっていた校舎を使うように依頼され、現在の校舎に移動し、公立のマオリイマージョン学校として機能している。
下はコーハンガ・レオの写真だが、保育園でも学校でも教員の他にサポートをする助手が入り2人から3人で手厚く保育や教育を行っている。
学校では、マオリ語、歴史、理科、数学、体育、芸術、カパハカ等の授業をマオリ語で、英語の授業のみ英語で行っている。キャンベル校長が、理科の授業を担当されているが、例えば航海など、マオリの世界観と西洋のそれを統合して教えているとのこと。
また数学は、オークランドのホアニ・ワイティティ・マラエなど、5校がサテライト教育を行っている。マオリ語で数学や理科を教えることのできる教員は不足しているとのこと。
また数学は、オークランドのホアニ・ワイティティ・マラエなど、5校がサテライト教育を行っている。マオリ語で数学や理科を教えることのできる教員は不足しているとのこと。
校舎は昨年度増築され、全ての教室が真新しかったが、英語の教室だけは古いプレハブのような建物にあり、設備も古い物であった。生徒はこの部屋でだけ英語を話すことが許されている。キャンベル校長は、英語はどこでも主流言語として溢れているから、これでいいとおっしゃっていたが、彼が長年マオリ語のために戦ってきたことが良くわかった。彼曰く“We need to normalise our language” 私たちのことばを、当たり前のものにしなければならない。(写真左、芸術の教室。写真右、英語の建物。)
ここでのテ・アタアランギは、例えば主流学校から移ってきた生徒など、マオリ語修得が遅れていると考えられる生徒に対して、行われている。この日は、山や家や川の、「こちら側」「向こう側」というような表現が教えられていた。また本を読む際に、一つ一つの単語とその発音を定着させるため、ブロックで一語ずつの文字数を表し発音するようにも指導されていた。